ろう者の思い反映して共生社会の実現へ

2026-04-04 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市は1日、手話言語条例を施行した。前文に当事者の思いを反映させたほか、各主体の責務や役割を明記。手話言語に対する理解を深めることで共生社会の実現を目指す。
 条例は、市聴覚障害者協会の要望を受けて制定した。市は同協会や須坂手話サークルと勉強会を開催するなど、1年以上の期間をかけて準備を進めてきた。
 当事者の思いが込められた前文では、ろう者や手話言語に対する市民理解が十分に深まっているとは言えない状況に触れながら、「未来に向けて、きこえない子どもたちが安心して育ち、ろう者としての誇りを育み、自ら社会参加ができる環境づくりを進めることが重要」としている。
 市の責務は、手話言語の普及と、ろう者の自立した日常生活や地域での社会参加を保障するための施策を講じること。市民は市の施策に協力し、事業者はろう者が利用しやすいサービスの提供や働きやすい環境の整備を責務とした。ろう者の役割は、主体的・自主的に手話言語の普及に努めること。手話通訳者は、手話に関する技術の向上に努めることが役割だ。
 3月27日、市や市議会、当事者団体の関係者ら約20人が出席し、市役所で記者発表した。
 三木正夫市長は「手話が言語であるという認識が広く市民に理解され、普及されることで障害の有無にかかわらず共に支え合い、生き生きと暮らせる地域社会を目指して条例制定に向けて作業を進めてきた。共生の社会をつくっていきたい」と述べた。
 同協会の手塚貴子会長は手話言語の普及に向け「手話を覚えるのはなかなか難しいかもしれないが、身振りと手話の表現がつながることが分かれば親しみやすくなると思う」と期待。
 また、「コミュニケーションボード(イラストや文字を指して意思疎通を行うためのツール)を使ったり、身振りやジェスチャーで示したりすることで伝わることを理解してもらいたい」とも呼びかけた。
 市は今後、手話言語の普及や通訳者の養成など、四つの柱で施策を推進する。新たに条例や手話言語に関するリーフレットの作成、職員の研修やコミュニケーションボードなどの活用、手話通訳者の技術向上のための研修会などを予定。子どもや親子向けの手話講座なども検討する。
 市などによると、手話言語に関する条例制定は、県内で9番目(県含む)という。

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